目標は大きいのも小さいのも両方必要

目標は大きい方がいいのか、それとも小さい方がいいのか、たまにちょっとした論争になることがあります。

目標小さい派は大きい目標に対して「もっと地道にやるべき」と言い、目標大きい派は「それでは飛躍できない」と言います。

どちらの言い分ももっともです。

だから「両方あってもいいんじゃない?」が私の考えです。

仕事を進める上ですぐに役に立つのは小さな目標です。

たとえば、レジ打ちの仕事を新人に指導する場合、次のような小さな目標を使います。

  1. まずは現金の精算ができるようになりましょう。
  2. 次に電子マネーの精算ができるようになりましょう。
  3. 次にクレジットカードの精算ができるようになりましょう。

また、売上を作るときも小さな目標は有効です。

部下に「今月のあなたの売場の予算は30万円」と言うより「毎日ポテチを30袋売って下さい」と言う方が動きやすいです。

「閉店まで2時間。目標まで5袋足りない」となればタイムセールをやるとか、特設コーナーを設けるとか、具体的な手が打てますからね。

ただ、小さい目標には大きな難点があります。

それはドキドキしないことです。

人は理屈だけで動くのではありません。人が動くのには感情も必要なのです。

感情を揺さぶるのに効果的なのが大きい目標です。

私は新しい売場のフロアマネージャーに就任したとき「半年後の1995年12月10日にこのフロアだけで1億円売ろう」とぶち上げました。

ちなみに開店セールの初日の売上が五千万円でしたから倍ですね。

「そりゃムリ」と思いながらも「もしかしたら・・・」と思わせる、我ながら絶妙な目標だったと思います。もっとも、狙ったのではなく偶々ですが。

もちろん、大きな目標は数字でなくても構いません。

ただ、たとえ大きい目標でも「近づいている感」がある方がドキドキさせやすいです。

たとえば「地域のお客様に愛される店になる」ではどうやったら近づけるのかわかりません。

それよりは「お客様から1000回ありがとうを頂こう」の方がいいです。コレなら近づいていることがわかります。

あなたは従業員をドキドキさせていますか?

     小宮秀一   
  コラム   

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