人の評価は正しい物差しを使いましょう

間違った物差しでは失うものが大きすぎるからです。

おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。

あなたは接客販売の研修を受けたことはありますか?

接客販売しない店の人はごめんなさい。でも、今日の記事は接客販売がテーマではなく、人を評価する方法についてです。

部下を持つ人、または部下を持ちたい人は必読です。

さて、その研修って、接客マナー研修ではありませんでしたか?

もしそうなら、あなたの会社の教育担当者は接客販売をまったくわかっていません。お気の毒に・・・。

なぜなら、接客販売をわかってないと言うことは、販売員を真っ当に評価できないってことだからです。

接客マナー研修を行なう理由

接客マナー研修をやってしまう教育担当者の考えは次の通り。

問題点:クレームが多いから売れない。
解決策:接客マナー研修をやれば売れる。

コレ、完全に間違っていますが、ココまでならまだ笑って許せます。

しかし、販売員の評価を、クレームの多い人はマイナスに、少ない人はプラスに、なんてやられたらたまったものではありません。

他の販売員の7倍売るAさんが「1ヶ月のクレーム件数がダントツに多い」からと言う理由で評価されなかった事例を私は知っています。

彼はブチ切れて辞めてしまいました。

でも、コレって売上もダントツだからでしょ?

と言うのも、クレーム件数を買い上げ客数で割った、Aさんのクレーム率は平均以下だったからです。

なぜ、件数だったのか?

なぜ、評価者はクレーム率ではなく、クレーム件数にこだわったのだと思います?

「クレームが1件発生すれば処理に時間が取られる。したがって、クレームは率ではなく、件数で見るのが適当」とのこと。

でも、コレもおかしいですよね。

売場の数字は次のアクションに繋げてこそ、意味があるわけです。

1ヶ月の数字を見て「クレームが多いから評価はマイナス」ではなく、2~3ヶ月の変化を見て「クレームが減ってきましたね。よく頑張りました」とやって、初めて次につながるわけです。

こういう数字の使い方なら、Aさんを無意味に怒らせることはなかったはずです。

次につながる評価とは

  • マイナスではなく、プラスを評価する

販売員がクレーム件数を減らすのはカンタンです。接客しなきゃいいんです。

あるいは、アレは禁止、コレはお断り、それはご遠慮くださいと言う、ネガティブワード満載のPOPを売場に貼りまくるとか。

いずれにしろ、売上が落ちるのは目に見えています。

減らしたいのはクレームで、売上ではないはず。

つまり、売上は上げ、クレームは減らしたいなら、クレームが減った人をプラス評価するしかないわけです。

そのためには、1ヶ月の結果を見てどうこう言うのではなく、ある程度の期間見なければなりません。

そこで役に立つのが平均です。

平均の正しい使い方

平均は単独だと意味のあるデータではありません。

私の店の平均客単価は15000円でした。しかし、だからと言って、15000円買う人が一番多いわけではありません。そこには誰もいないのです。

しかし、平均客単価は変化を見るには便利です。

プラス評価をやるなら平均と比較するのがお勧めです。

とは言っても、クレーム件数を評価の軸にするなんて、意味のないことは止めてくださいね。

     小宮秀一   
  コラム   

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