「締めが近いから発注を押さえるように」

「締めが近いから発注を押さえるように」

あなたはこんな指示を出していませんか?

この指示は従業員の誤解を招きます。

今すぐやめた方がいいです。

なぜなら「発注を押さえろ」と言う指示で何が起るかは明らかだからです。

発注作業をしている人間の6割は「発注を押さえろ」と指示すると、売れ筋の発注を押さえてしまいます。

なぜなら「発注を押さえる」なら量が多いモノ=売れ筋を減らすのがカンタンだからです。

その結果売場で起ることは?

売れ筋が少なくなった売場です。

売れ筋とそうでない商品は月とスッポンほど売れ行きが違います。

コレは売上が落ちる要因の一つです。

そもそも、どうして締め前に発注を押さえるのでしょうか?

締め前と締め後、1日違うだけで支払いが1ヶ月先になるからです。その分資金繰りが楽になります。

しかし、売れ筋はすぐに売れてしまいます。商品は売れたら現金に変わります。現金は支払いに使えます。

むしろ、売れ筋は締め前に仕入れても支払いにプラスになると言えます。

あ、財務屋さんには言わないでくださいね。

売れ筋を仕入させたいなら「発注を押さえろ」なんて言わない方がいいです。

だからと言って「売れ筋は仕入れなさい!それ以外は発注を押さえなさい」と言うのはわかりにくいです。

人は「~するな!」という指示の方に意識が向きがちだからです。

売れ筋を仕入させ、かつ、資金繰りにも配慮したいならコレがベストでしょう。

「月の売上が2個以下の商品は締め後に仕入れて下さい。その結果在庫がゼロになってもオッケーです」

「締めが近いから発注を押さえるように」はNGワードに推奨します。

     小宮秀一   
  コラム   

コメントを残す