「売り込みは嫌われる」の真実

「売り込みは嫌われる」とは広告屋さんのセールストークです。

モノを売る仕事をしていたら突然「売り込みは嫌われる」と言われるとドキッとします。

そこですかさず次のように攻め立てます。

「広告を使えば、買いたいお客を集めることができます。買いたいお客なら売り込まなくても売れます」

私も店長になってから今に至るまで、繰り返しこのパターンで広告屋さんから売り込まれています。

最初はお試し価格を提示されますから、これこそ彼自身が否定している売り込みそのものです。

こんなことちょっと考えればわかることです。

売ることが仕事の会社が、売り込みを否定してどうするってなもんです。

商品の存在を知らなくて困っている人はたくさんいるはずです。

たとえば、来店客数を数える機械があります。

来店客数がわかるとより正確に店の状況を把握できます。

売れないのはお客が来ないからなのか、来ていても買わないからなのか、これがわかるだけでも次のアクションの精度が上げられます。

お客が来ないなら広告屋を替えればいいし、来ていても買わないのであれば、売場作りや接客の強化をすればいいんです。

来店客数がわからないと、お客が来ないのに従業員のマナートレーニングをやるというアクションのミスマッチが起こります。

来店客数を数える機械のことを知らなければ、そのことに何の疑問も持たないままでしょう。

だから、私たちは売り込まなければいけないのです。売り込まなければお客は自分が不幸なことに気づかないのです。

売り込むのは私たちの社会的責任と言えるでしょう。

あなたは責任を果たしていますか?

     小宮秀一   
  コラム   

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